ホームページについて(前編)

目次

はじめに

本記事では、ウェブサイトとホームページは同義語として扱っております。
また、制作と作成という用語についても同義として解釈していただけると幸いです。

我々の業界では、ウェブサイトのトップページをホームページと言ったり、制作と作成では作業工程の段階が違っていたりしますので、同義語として扱うのはどうかと反論されそうですが、本記事は広く一般の方々を対象としておりますのでご理解いただけますようお願いいたします。

ホームページの種類

続いて、ホームページの種類について紹介させていただきます。
こちらも、専門家によって分類の仕方が異なりますので、予めご了承ください。
本記事では弊社における分類により紹介させていただきます。

① コーポレートサイト

② ECサイト(ショッピングサイト)

③ LP(ランディングページ)

主にこの3つに大別することができます。
個人のブログも大きな意味ではホームページに含まれると思いますが、ここでは省略させていただきます。
また、芸能人やアーティストのオフィシャルサイトについては、コーポレートサイトに含まれると解釈していただければ幸いです。

コーポレートサイトとは

コーポレートサイトとは、会社の紹介や店舗の紹介を目的とするホームページです。
会社の事業内容や社員の紹介、店舗の所在地や商品を紹介して、多くの方々にその存在やサービスを認識してもらうことを目的として作成するものです。
コーポレートサイトはインターネット上の名刺、パンフレットといった感じで作成していきます。
ですので、清潔感のある落ち着いた雰囲気で見やすく作成するのがセオリーです。

最近では、かなり奇抜なデザインで個性豊かなコーポレートサイトも増えてきております。
その会社や店舗のアイデンティティや雰囲気をデザインで伝えることはとても重要なので、弊社においてもコーポレートサイトを作成する際はデザインを重視しております。
ですが、これがなかなか難しい訳でして、デザインとユーザビリティを両立することが最大の課題になります。

デザインを優先すれば文字は見にくくなりますし、さらにはページの読み込み速度も遅くなってしまいます。
逆にユーザビリティを優先すると、とても簡素で安っぽいデザインになってしまいます。
そこで重要になるのが色の使い分けと動画等の圧縮技術になります。
これらの技術が高ければ、見やすく高速でデザイン性の高いサイト構築が可能となります。

コーポレートサイトの効果

弊社では、コーポレートサイトを作成する最大の目的は「おもてなしの心」だと思っております。
コーポレートサイトはインターネット上の名刺、パンフレットのような効果があるのはもちろんですが、その前提として最も重要な要素があります。
それは、「インターネット上の会社の窓口」であるということです。

コーポレートサイトに訪れる方々の多くは「どんな会社だろうか」という気持ちで訪問されます。
ですので、訪問していただいたお客様に気持ち良く過ごしてもらえるよう「おもてなしの心」を持って接することがとても重要だと考えております。
ですので、清潔感があり落ち着いたデザイン、見やすくまとめられていることが求められます。

お客様の中には、「商品やサービスを全面的に押し出し、集客率や売上を上げるような作りにしてほしい」と言われる方が沢山おられますが、弊社では、まずは「おもてなしの心」を持って作成することを優先させていただいております。
店に入って直ぐに店員が寄って来て「この商品安いから買って!」と近づいて来るようなお店は誰でも嫌な気分になりますよね(苦笑)
コーポレートサイトも一緒で、まずはお客様にくつろいでもらうことを優先して作成するのが重要です。

コーポレートサイトの目的

以上のような事情もありますので、コーポレートサイトを作成する目的は、あくまでも「インターネット上の会社の窓口」として訪れた方々をもてなす場を作る、ということになります。
また、会社の事業内容等を知っていただき、社会との交流を広げるツールの1つとして活用していただくような運営が望ましいかと思います。

店舗に関しましても内容や目的は同様です。
店舗の状態や所在地を知っていただき、インターネット上でもくつろげるような落ち着いた空間をコンテンツ等を駆使して設計するのが理想的かと思います。
その他にも、綺麗なメニュー表などを作り、お客様をもてなすような作りで作成すれば居心地の良い空間が作れるかと思います。

もし、インターネット上で商品やサービスを販売されるのであれば、コーポレートサイトとは別に後で紹介させていただきます「ECサイト」を作成されることをオススメします。
また、シンプルに商品やサービスだけを宣伝したいのであれば「LP」を作成されることをオススメします。

ECサイト(ショッピングサイト)とは

ECサイト(ショッピングサイト)とは、決済機能を備えた商品販売サイトになります。
商品だけでなく、さまざまなサービスを紹介し、予約と決済の機能を備えたものもECサイトとして分類されます。

最近は実店舗を持たず、インターネット上のサイトを店舗として運営されている事業者も増えてきております。
商品を保管する倉庫と数人の電話対応オペレーターを用意すれば開業できますので、大幅な経費削減が可能であり、今後さらに増えていくことが予想されます。

しかし、言い換えれば競合が多く、また、ECサイトの作成と運営にはそれなりの費用がかかるため、弊社としましては実店舗と合わせて展開されることをオススメしております。
コーポレートサイトと並行してECサイトを運営したり、LPなどと連携して運営すれば信頼性を高めることができますので効果的だと思います。

ECサイト(ショッピングサイト)の効果

ECサイトを作成する効果としては、やはりコストをかけずに商品を販売できることにあります。
実店舗を持たずに商品を管理・販売できることは事業者としては最高の条件です。

しかし、最近は怪しい決済サイトなども多数存在しておりますので、それなりにネームバリューのある会社の商品等でなければ全く購入してもらえないというのが実情です。
ですので、ネームバリューに乏しい場合は、まずはコーポレートサイトを作成して、会社の認知度を高め、信頼性を向上させることが重要です。
その間は「BASE」などの大手プラットフォームを介して販売される方が確実です。
また「Amazon」や「楽天市場」などに登録可能であれば、それらのサービスを利用されることを強くオススメします。

会社の知名度や商品のネームバリューも上がり、一定以上のリピーターが発生しましたら、自社ECサイトを作成し、お客様をそちらに誘導するのがセオリーとなります。
最近は低価格でECサイトを作成してくれる制作会社も増えておりますが、会員の個人情報なども取り扱いますので、管理システムからオリジナルで制作してくれる制作会社に依頼することをオススメします。

ちなみに弊社では完全なセキュリティシステムを構築する自信はございません(苦笑)
依頼を受ければ喜んでECサイトも作成させていただきますが、あくまでも既存のシステムを最適に組み合わせたものとなってしまいます。
完全性を求めるお客様は、高額にはなりますが、大手制作会社にオリジナルのセキュリティシステムを制作していただくことを強くオススメします。
ECサイトは「信頼性」がとても重要になりますので。

ECサイト(ショッピングサイト)の目的

ECサイト作成の目的は、自社の経費削減などもありますが、最も重要な要素はお客様に簡単に商品を購入していただくことができるということです。
最近は高齢化も進み、身体が不自由で買い物に行くことができないお客様もおられます。
また、郊外にお住まいのお客様にもインターネット上で簡単に商品を購入することができることは大きな手助けにもなります。

このような理念を持ってコーポレートサイトを作成し、会社の企業理念や事業方針を多くのお客様に知っていただき、それに併せてECサイトを運営すれば多くのお客様の生活の利便性向上に貢献できるのではないでしょうか。
弊社では、このようなホームページの運用を推奨させていただいております。

LP(ランディングページ)とは

LP(ランディングページ)とは、1ページで構成されたホームページのことを言います。
1ページ構成となりますので、基本的には1つの商品やサービスを宣伝することを目的に作成するものとなりますが、最近では規模の小さい会社や店舗では、LPに会社紹介なども含めてオールインワンという構成で作成されるケースも増えてきております。

また、大企業のサイトなどもLPを活用しており、本社はしっかりとしたコーポレートサイトを作成し、各地に点在する支店などはLPで紹介するという形態のものが増えております。
その他、ポータルサイトなども登録している事業者毎にLPを作成し、コンパクトかつ要点だけをまとめた形式で登録事業者を紹介しているといった形態が増えてきております。

LPの利点としましては、1ページ構成なので、1ページを全てスクロールして見てもらえる可能性が高いということです。
最近の若年層の方々は、1つのサイトを深く掘り下げないで、サクサクと他のサイトに移ってしまいますので、ターゲットを若年層としているサービスを展開している事業者にはLPの方が適していると言えます。
1ページの構成を適切なものとして、ページ下まで誘導できる作りを実現できるかどうかがLP制作の重要な要素となります。

弊社では、インパクトのある画像や動画を用いて、ページ下まで誘導する構成の作成には自信を持っております。
LP作成でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

LP(ランディングページ)の効果

LPの効果としましては、上でも記載した通り、1回の訪問で目的の商品やサービスを理解してもらえるということです。
多くの商品やサービスが並んでいるサイトであれば素通りされてしまうことがほとんどですが、1商品を魅力的に紹介しているLPであれば、素通りされずに商品の説明を見てもらえる可能性は高くなります。

さらに、LPからECサイトへリンクできるようにしておけば、商品やサービスの説明を見てくれたお客様がそのまま購入ページへ飛んでくれる可能性も高まります。
また、LPに決済機能を導入し、そのままダイレクトに商品やサービスを購入していただくこともできます。

コーポレートサイトやECサイトとの組み合わせ方で、LPの効果は無限大に広がります。
LP単体でも効果的ですが、コーポレートサイトやECサイトと組み合わせて構成を考える方がさらに効果的ということになります。

LP(ランディングページ)の目的

LPを作成する目的は、特定の商品やサービスだけをピンポイントで紹介できるということです。
例えば、期間限定の商品やサービスを定期的に紹介するような場合には、LPの作成は欠かせません。
メインのECサイトではレギュラーメニューを紹介して、期間限定メニューはLPで紹介するといった形態が理想的な構成となります。

コーポレートサイトであれば、別にLPを設けて「求人案内」を行うといった使い方も増えております。
LPだと時期により採用の条件なども直ぐに切り替えできますし、運用も簡単になります。
さらには、若年層の方々に情報が届きやすいので、有力な人材発掘の可能性も高まります。

このように目的に合わせてLPを作成することで、多くの効果を得ることができます。
また商品やサービス毎に複数のLPを作成することで、さらにその効果は高まります。

ホームページ作成費用

続いて、ホームページ作成にかかる費用について説明させていただきます。

ホームページ作成にかかる費用については、下から上までの幅がとても広く、最小規模のものであれば5万円で作成可能となっております。
さらに格安のレンタルサーバーとドメインを組み合わせると、年間1万円程度で運用が可能です。

逆に大規模なものとなると1000万円以上の費用がかかりますし、自社サーバーを用意するとなると、それだけで100万円ほどかかってしまいます。
大規模なものは人件費はもちろんですが、設備費も相当な額になってしまうので、少なくとも300万円〜くらいで考えていただいた方が良いかと思います。

という感じで、上下でかなりの金額差がある訳ですが、設備費を除けば単純にページ数でおおよその金額が決まると思ってもらってかまいません。

通常のサイト構成の場合

通常のサイト構成とは、トップページがあり、その下に複数の子ページがあるサイト構成をいいます。
この構造であれば、通常5〜10ページ程度のページ数になりますので、1ページあたり5万円として計算すると、大体25〜50万円で作成可能ということになります。
ただし、情報量の少ないページなども混ざっていれば作業工数も少なくなりますので、実際には20〜40万円で作成可能となります。

以前は、HTML / CSS での作成が主流となっておりましたが、現在は CMS での作成の方が主流となっております。
厳密に言うとCMSも中身は HTML / CSS で構成されている訳ですが、ここでは分けて考えます。

HTML / CSS による作成

HTML / CSS によるホームページ作成の場合、細かいレイアウトの調整や、完全にオリジナルのデザインにすることが可能なので、オリジナリティを求めるのであればこちらがオススメです。
ですが、HTML / CSS による作成は作業時間が長くなってしまうので、費用が割高になってしまいます。
先にも述べた10ページ程度の構成のサイトで30〜60万円程度が相場かと思われます。
さらにデザイン等にこだわれば費用はさらに上がっていきます。

ただし、HTML / CSS による作成の場合、コーディングを行った人のクセなどの関係もあり、修正や更新を行う際には注意が必要です。
コードの組み方は1通りではないので、コーディングを行った人でなければ修正・更新が難しい場合も多々ありますので、その後の管理に支障をきたしてしまいます。
そういうデメリットがあるということも考慮して検討する必要があります。

CMS による作成

CMS によるホームページ作成の場合、オリジナリティには欠けますが、安定して綺麗で見やすいサイトを作ることが可能です。
また、CMS をカスタムしたものであれば、ある程度のオリジナル感も演出できますし、作成にかかる期間も短くて済みますので、費用を抑えることもできます。
先に述べた10ページ程度の構成のサイトであれば20〜40万円程度で作成可能です。
さらに、デフォルトのままの CMS での作成になりますと10〜20万円程度で作成できる場合もあります。

また、CMS により作成したホームページであれば管理も簡単なので、自社で管理することも可能です。
制作会社に管理を任せたとしても月額5000円程度で簡単な更新も含めて管理してもらえる場合がほとんどです。
現在は、CMS で作成されたサイトが世界の約70パーセントを占めておりますので、可用性を考慮すると CMS での作成をオススメします。

複雑なサイト構成の場合

続いては、複雑なサイトの場合を紹介いたします。
複雑なサイト構成と言っても様々なパターンが存在しますが、代表的なものとしては地域毎にサイトを分けて作成するものなどがあります。

業界内では「地域横断型」などとも呼ばれていますが、

① 通常の木構造サイトのサブディレクトリを地域毎に作成するパターン

② 複数のサブドメインを利用し地域毎にトップページを作りリンクをメインドメインに集約させるパターン

③ 独自の CMS を用いて複数のミラーサイトを各地域のトップページとして認識させるシステム

などがあります。

ちなみに③のシステムに関しては某大手制作会社が特許を取得しておりますので、残念ながら真似することはできません。
独自に別の構造を用いて新たな独自システムを開発し、特許を取得するという手段もありますが、システム開発費用などを考慮すると現実的ではないので、ここでは考えないものとします。

サブディレクトリ型の場合

サブディレクトリ型の場合は通常の木構造になりますので、シンプルにページ数に応じた作成費用となります。
仮に30の地域に合わせて30ページの子ページを作るとなると、約150万円の費用がかかります。
ただし、この構造の場合、コピーコンテンツを回避するために、それぞれのページをその地域に応じた内容に作成しなければならないので、各地域を取材し宣材を集めなくてはなりません。
ですので、別途取材費用や出張費用がかかることも考慮しておいてください。

さらに SEO 対策の観点から、各地域に合わせた検索ワードを調査し、サブディレクトリ毎に検索ワードを設定するといった地味に手間のかかる作業が必要となります。
そういった事もあり、30ページ程度の構成であっても200万円を超える場合も考えられます。
最終的には高額になってきますので、これらの構成のサイト作成をお考えの場合は、費用対効果を十分に検討した上で依頼されることをオススメします。

サブドメイン型の場合

サブドメイン型の場合も基本的にはサブディレクトリ型の場合と同様の費用となります。
ただし、ドメイン毎に SSL 証明書を取得しなければならないので、別途費用がかかります。
先述した30ページ規模の場合、基本的には150万円、取材・出張費用も含めると200万円程度、そこに別途費用が加算されるという感じになっております。
その代わりに、サブドメイン型は全てトップページという扱いになりますので、各ページにサブタイトルを設定することが可能となります。
それにより、サブディレクトリ型よりも強力な SEO 効果が得られるという大きなメリットがあります。

ただし、検索エンジンの判定も年々厳しくなってきておりますので、サイトを設置する地域毎に事業の実態を作っておいた方が良いかと思われます。
例えば、支店などが存在していたり、その地域での事業活動の実績が必要になります。
このように、サブドメイン型は効果が大きい反面、サイトそれぞれが個別のサイトとして判断されるため、検索エンジンの判定も厳しくなっております。
事業の実態もないのに、複数の地域にサイトを設置すれば「悪質なサイト」として認識される危険性があるため注意が必要です。

続編のご案内

今回は「ホームページについて」の前編を投稿させていただきました。
一般のお客様の検討の材料としていただければ幸いです。

次回は後編を投稿する予定です。
前編はわりと一般的な内容とさせていただきましたが、後編はもう一歩踏み込んだ内容を予定しております。
システム構成やネットワーク構成なども紹介していこうと思っております。
また、ホームページ作成にかかる期間や工程についても紹介していきたく思っております。

YYM社員一同、地域社会との交流を深め、その発展に貢献できるよう努めてまいります。
この度は、最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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